おひめさまえほん① シンデレラ

高橋真琴絵 香山美子
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★驚異的なクオリティです!

ご存知、ペロー童話でおなじみの「シンデレラ姫」の絵本です。

お母さんをなくした女の子の家に、お姉さんを連れた新しいお母さんがやってきました。ところが、お姉さんたちはわがままで、女の子にシンデレラという名前を付け、こきつかうのでした。

ちなみに、シンデレラは「灰だらけの子」という意味です。

ある日、国の王子がお后を選ぶ舞踏会を開くことになり、お姉さん達が着飾ってお城へ向かいました。そして、泣きながらたたずんでいるシンデレラの前に、仙女が現れました…。(続きは本書で)


まず、この表紙が素晴らしいです。
この巻き毛、このドレス、この扇、この背景、この瞳の中の星たち……。

淡い色合いと柔らかい線で構成されているのに様式はゴシックという、高橋真琴先生独特のスタイルが炸裂しまくっています。そして、そこかしこから見てとれる高橋真琴先生の美意識は、この絵本を読む少女達の心をわしづかみにします。

その独特な世界に、『どうぞのいす』の香山美子先生による綺麗な日本語の本文が付き、更に、構成面でも丁寧な処理がほどこされています。

特に18〜19ページの見開きは、そのシーンまでは片側ページのみの絵で展開するという伏線の効き目もあり、思わず目を見張ってしまうほどのドラマティックさに溢れています。


手前ミソではありますが、これは傑作です。


今月はじめ、高橋真琴先生のファースト画集『あこがれ』も復刊されていますので、ファンのみなさまは忘れずにご購入くださいませ。
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しかし、シンデレラって「灰だらけの子」という意味だったんですね。
初めて知りました。

【書名】おひめさまえほん全5冊セット(※復刊.comでは分売不可となっております)
【著者】高橋真琴
【判型】B5変形
【発売】2003年12月